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L-1ビザ、L-1ブランケットについて

移民国籍法(INA)101条(a)(15)(L)14は、L-1ビザ(企業内転勤者)の資格要件を定義しています。L-1ビザの取得、維持、延長に関する規則は、8 CFR §214.2(l) に記載があり、解釈指針は、Adjudicator’s Field Manual(AFM) の32章にあります。L-1ビザの資格要件と発行に関するDOS規則は、22 CFR §41.54 と、9 Foreign Affairs Manual (FAM) 16 402.12 にある注記に記載されています。また、DOSによる公電や、USCISと移民帰化局(INS)による覚書にも有用な情報が記載されています。

L-1ビザの申請において適用される証明基準は、証拠の優劣であり、「証拠の優劣」とは「適当でないより適当である可能性が高い」という意味であることを常に覚えておくことが重要です。USCISがL-1ビザの資格要件より厳しい基準を課しているように思われる質問状に対応する際、この基準について言及することが適切である場合もあります。 申請者は、審査段階からすべての疑念を取り除く必要はありません。

従業員を、米国外の事業体から米国の事業体へ異動させるためには、申請者は一定の条件を満たす組織の一員でなければなりません。条件とは、組織が、米国または外国の会社、法人、またはその他の法的組織であることです。また、この組織は、親会社、支店、子会社、関連会社など、規則に定義された関係を通じて、米国および少なくとも1つの他国で雇用者として事業を行っている必要があります。

この基準は非常にわかりやすいと思われるかもしれませんが、持株会社を通した所有権や多くの事業体を通した複雑な企業関係を考えると、後々の混乱を避け、USCISに企業構造を明確に伝えるために、組織図を作成し、請願書に加えるか別の証拠として追加することが推奨されます。さらに、会社の議事録や設立書類、また該当する場合は、所有権と企業関係の適当性を証明する株券等も必要です。

L-1従業員は、I-129請願書の提出直近の3年間のうち、連続する1年間、海外にて関連する外国企業のために働いていなければなりません。 2018年11月、USCISは政策メモランダム「L-1ビザ申請における、外国での1年間の就業を求める要件について」を発行し、(i) L-1ビザの受益者は、一般的に、1年間の継続雇用期間中、物理的に米国外にいなければならず、(ii) 申請者と受益者は、1年間の就業を求める要件を含むすべての要件を、L-1請願書の提出時に満たしていなければならないことを明記しています。  

なお、外国人が既に非移民として米国に滞在している場合、USCISは以下のステップで確認することを提案しています。

(i) 受益者が海外で、要件を満たす組織に従業した日付を特定する。

(ii) 申請者がL-1請願書を提出する前の3年間において、受益者の適格な雇用が中断した期間を算出する(例えば、受益者が雇用ベースの非移民請願書または申請書の主たる受益者として米国内の適格な組織で合法的に働いていた場合、3年間の期間をそれに応じて調整する)。

(iii) ステップ2で特定した、雇用が中断した期間の長さの合計を、3年の期間から差し引く。

上記の結果、3年の期間内に連続した1年の就業期間がある場合、請願者は、外国で1年間就業するという要件を満たしたことになります。

例えば、受益者が2020年1月から2022年3月まで米国外の企業で働き、その後2022年3月から2023年3月まで、E-2ビザのもとに米国内の他の関連組織で働く場合、USCISはE-2ビザによる入国前の3年間を調べます。上記の場合は受益者が少なくとも1年間働いているので、その従業員はL-1ビザの資格要件を満たします。

審査が厳しくなる可能性は高いものの、海外の適格な組織にサービスを提供し、契約に基づいて働き、従業員として公衆に提示され、その組織でのみ働き、その組織での雇用を示す証拠を提示することができた場合、その個人はL-1ビザの資格要件を満たすことができます。

L-1ビザ保持者は、「経営者としての能力」、「管理職としての能力」、「専門的知識を有する能力」の持ち主として、で米国に入国することができます。これらの基準は、法令や規則によって明確に定義されています。 滞在期間の上限は、管理職とエグゼクティブ(L-1A)は7年、専門知識職(L-1B)は5年に設定されています。

L-1Bのオフサイト雇用は、L-1実務でしばしば取り上げられるテーマであり、L-1従業員のオフサイト雇用の許容範囲に留意することが重要です。L-1Bのオフサイト雇用が許されないのは、L-1従業員が請願者と関係のない雇用主の事業所に「主に駐在」している場合で、以下の状況のいずれかに該当する場合です。

– L-1従業員は、無所属の雇用主の「管理・監督」の下に「主として」置かれる。

– L-1従業員の第三者事業体への派遣は、請願者である雇用主に特有の専門知識を伴う製品またはサービスの提供に関連した派遣ではなく、「本質的に、資本関係など関連性のない第3社事業体のために雇用労働を提供するための手配」です。

許可が見込めるL-1B従業員のオフサイト雇用とは、請願者が労働者に対する最終的なコントロール権を保持する事実を含んでいなければなりません。L-1B従業員がサービスを提供している第三者は、「ニーズや目標などに関する情報、フィードバック、ガイダンスを提供することは可能」ですが、「タスクや活動を指示するという意味で」L-1B従業員の業務をコントロールすることはできません。

新オフィスの開設を目的として渡米したL-1転勤者に適用される特別規定があります。「新オフィス」とは、「親会社、支店、関連会社、子会社を通じて米国でビジネスを始めてから1年未満の組織」と定義されています。 これは、業務や部下の詳細などに関する通常のエビデンスの提出を必要としないため、新規に事業を始める方には嬉しい規定です。この申請の場合は、オフィススペースを見て、十分な広さがあるか、リースがL-1転勤者の滞在期間をカバーする適切な期間であるか、また写真やフロアプランなどを確認します。財務的な実現性、所有権、そして最後に詳細なビジネスプランが成功の鍵です。また、ビザの延長には厳しい審査がなされることを請願者に予告しておくことも不可欠です。なお、1年後の延長申請を成功させるには、事業運営を証明する相当な文書が必要となります。

L-1ブランケット規定は、迅速性、信頼性、柔軟性を促進する上で有効です。企業がブランケットに該当する場合、USCISによる個別のI-129請願書の承認を得ることなく、在外米国大使館・領事館のみで直接L-1ビザを申請することができます。

一般的に、担当官は、従業員がL-1ビザ取得の資格要件を満たすかどうかを判断する権限を有しています。受益者のブランケットL請願書が承認されると、担当官はI-129Sフォームにステータスと有効期間について裏書きします。FAMでは、担当官は「明確に承認可能な申請に限り、Lビザを承認することができる」とされていることに注意が必要です。 この基準は、前述したUSCISの「証拠の優劣」という基準よりも厳しいものだと推測されます。しかし、インドや中国を除いて、アメリカ国務省はL-1ビザ申請に求められる経営、管理、専門知識に関する定義に対し、ほとんどのケースにおいて、より柔軟なアプローチをとっていると、我々の経験上、感じています。したがって、ブランケットを利用することで、USCISを通した申請よりもより早く、より安く、より高い確率で承認を得ることが可能かもしれません。とはいえ、FAMによると、担当官の判断は最終的なものであるため、担当官がどのようにL-1ブランケット請願書を審査しているかを熟知しておくことは重要です。却下された場合、受益者は再度申請することができますが、最初の却下を覆すのは困難な場合が多いです。別の方法として、受益者はUSCISにI-129フォームを提出することにより、Lビザを再申請することもできます。

最後に、L-1ビザ申請は、雇用ベースの非移民ビザおよび投資家ビザの申請の中で最も低い承認率であることを頭に入れておかなければいけません。また、質問状(RFE)を発行される可能性は最も高くなっています。

2022年度には、USCISは6件に1件(16.4%)のL-1申請を却下、83.6%を承認し、3分の1以上(36.5%)にRFEを発行しました。RFEが発行されたケースのうち、承認されたのは3分の2以下(65.1%)でした。

つまり、全L-1申請のうち3件に1件以上がRFEを受け取り、受益者がL-1のRFEを受け取った場合、3分の1の確率で却下されたことになります。

同年の他ビザの申請は、まったく異なる結果となりました。USCISは98%のH-1Bビザ申請を承認し、9.6%のケースでRFEを発行しました。Oビザ申請では94.6%を承認し、20.7%でRFEを発行、Pビザ申請では93.2%を承認し19.6%でRFEを発行、TNビザ申請では91.4%を承認し17.1%でRFEを発行しています。

USCISは、L-1申請、特に中小企業のオーナー、トップエグゼクティブまたはマネージャーのための申請について、非常に多くの質問状を発行することで知られています。受益者が海外でエグゼクティブまたはマネージャーであり、米国でもエグゼクティブまたはマネージャーになるのかどうか質問されることが多く、USCISポリシーマニュアルで「必要以上にビジネスの関係性や、受益者の過去や将来の雇用に関する広範な証拠の提出は要求しない」とされているにも関わらず、最初の申請でどれほど丁寧な説明をしたり証拠を提出したりしても、申請者の米国外における役職の十分性を問われることが多くなっています。([t]規則)。

Maintaining Consensus on the Evolution of the L-1 practice.

By: David Sindell ([email protected]

Section 101(a)(15)(L) of the Immigration and Nationality Act (INA)14 defines the terms of eligibility for L-1 intracompany transferee status. Regulations on acquiring, maintaining, and extending L-1 status are found at 8 CFR §214.2(l), and interpretive guidance is contained in chapter 32 of the Adjudicator’s Field Manual AFM).15 DOS regulations concerning L-1 visa eligibility and issuance are reflected in 22 CFR §41.54 and the accompanying notes in 9 Foreign Affairs Manual (FAM)16 402.12. Useful information is also found in cables issued by the DOS and memoranda from USCIS and legacy Immigration and Naturalization Service (INS).

It is important to always remember that the applicable standard of proof in an L-1 petition that of preponderance of the evidence, and that “preponderance of the evidence” means “more likely than not.” It is sometimes appropriate to mention this standard when responding to requests for evidence where USCIS seems to be imposing a more stringent standard not applicable to L-1 visas.  The petitioner does not need to remove all doubt from the adjudication. [1]

In order to transfer an employee from an entity abroad to a U.S. entity, the petitioner must be part of a qualifying organization. The qualifying organization must be a U.S. or foreign firm, corporation, or other legal entity. The organization also must be doing business as an employer in the United States and in at least one other country through a relationship defined in the regulations, including parent, branch, subsidiary, or affiliate.[2]

Although this criterion may seem quite straight forward, when we look at many of the complex corporate relationships that exist through ownership through holding companies and many entities, it is often recommended to make a corporate chart and add it either to the petition letter or as separate evidence to give USCIS a clear picture of the corporate structure to avoid later confusion. In addition, corporate minutes, and formation documents and as applicable, stock certificates evidencing ownership and qualifying relationship. 

L-1 employees must have worked abroad for the foreign entity for one continuous year within the three-year period preceding the filing of the I-129 petition In November 2018, USCIS issued a policy memorandum, “Satisfying the L-1 1-Year Foreign Employment Requirement,” which clarifies that: (i) L-1 beneficiaries must generally be physically outside the United States during the one year of continuous employment, and (ii) the petitioner and the beneficiary must meet all requirements, including the one-year requirement, at the time the L-1 petition is filed.”[3]

If a foreign national is already in the US as non-immigrant, there is a specific test that the memo attempts to set out. USCIS suggests the following analysis:

(i) determine the dates the beneficiary worked for the qualifying organization abroad.

(ii) ascertain the length of any breaks in the beneficiary’s qualifying employment during the three years before the petitioner filed the L-1 petition (e.g., if the beneficiary has lawfully worked for a qualifying organization in the United States as a principal beneficiary of an employment-based nonimmigrant petition or application, adjust the three-year period accordingly); and

(iii) subtract the total length of all the breaks identified in step 2 from the relevant three-year period.[4]

If the result is a continuous one-year period within the relevant three-year period, then the petitioner has met the one-year foreign employment. 

For example, a beneficiary works for the foreign entity abroad from January 2020- March 2022 and then works for another related organization in E-2 status from March 2022 to March 2023, USCIS would look at the three-year period prior to the E-2 entry and since here, the beneficiary worked for at least one year, the employee would qualify for L-1 status. 

Although the petitioner would most likely encounter a high level of scrutiny, applying for an independent contractor who is providing services overseas to a qualifying organization who worked under a contract, was presented to the public as employees, and worked exclusively for the company, and exhibited every indicia of employment with that foreign entity should qualify for L-1 status. 

L-1 visa holders can enter the US in an “executive capacity,” “managerial capacity,” and “specialized knowledge capacity” These criteria are well defined by statute and regulations.[5] Caps on the authorized period of stay are set at seven years for managers and executives (L-1A), and five years for specialized knowledge employees (L-1B).

Off-Site L-1B Employment is often a subject which comes up in L-1 practices and it is important to note the permissible parameters of off-site employment by L-1 workers. Impermissible off-site L-1b employment occurs when L-1 workers are “stationed primarily” at the worksite of an employer unaffiliated with the petitioner, and one of the following situations applies:

  • The L-1 employee will be “principally” under the “control and supervision” of the unaffiliated employer; or
  • The placement of the L-1 employee at the third-party site is “essentially an arrangement to provide labor for hire for the unaffiliated employer,” rather than a placement in connection with the provision of a product or service involving specialized knowledge specific to the petitioning employer.[6]

Permissible L-1b offsite employment must include facts whereby the petitioner retains ultimate authority over the worker. Although the third party for which the L-1B worker is providing services “may provide input, feedback, or guidance as to its needs, goals, etc.,” but it cannot control the work of the L-1B employee “in the sense of directing tasks and activities.”[7]

There is a special provision which applies to L-1 transferees who come to the United States for the purpose of opening a new office.[8] A “new office” is defined as “an organization that has been doing business in the United States through a parent, branch, affiliate or subsidiary for less than one year.”[9] This is a great provision for those are starting a new business, since the usual evidence regarding operations, subordinate employees and other provisions don’t apply. One of the favorite pet peeves of the service is to look at the office space to ensure that there is sufficient square footage, that the lease is for the right length of time, covering the period of stay of the L-1 transferee, photographs etc. The financial viability of organization, ownership, and control, and finally a detailed business plan is key to success. It is also essential to forewarn the petitioner that the extension will be subject to a high level of scrutiny and the extension will be rigorously adjudicated. A successful extension will require substantial documentation of evidence of business operations. 

The L-1 blanket provision is advantageous in promoting expediency, reliability, and flexibility. If a company qualifies for a blanket, a qualifying can apply for an L-1 visa directly at a U.S. consulate without first obtaining approval of an individual I-129 petition by USCIS.[10]

Generally, the consular official has the authority to determine if the employee is eligible to receive the L-1 visa.[11] Upon approval of the beneficiary’s blanket L petition, the consular officer will endorse an I-129S form with a notation regarding the classification and validity period. It is important to note that under the FAM, consular officers “may grant L classification only in clearly approvable applications.[12] One would surmise that this standard is higher than the USCIS standard of preponderance of the evidence we discussed above. However, it has been our experience almost universally, with the exception of India and sometimes China, that DOS takes a much more liberal approach in defining which constitutes managerial, executive and specialized knowledge in the L-1 context. Therefore, use of a blanket, where available, affords the petitioner, a quicker, cheaper, and higher chance of success than through USCIS. That being said, it is incumbent upon the practitioner to be familiar with the consular post and how they adjudicate L-1 Blanket petitions since the decision by the consular officer is, according to the FAM, final. If denied, the beneficiary can apply again but the burden of the first denial is often too difficult to overcome. In the alternative the beneficiary can continue to seek L classification by filing a form I-129 with USCIS. 

Finally, it is important to note that L-1 petitions have the lowest approval rate amongst all employment-based nonimmigrant petitions and investor applications. L-1s are also the most likely to be issued a request for evidence (RFE).

In fiscal year 2022, U.S. Citizenship and Immigration Services (USCIS) denied 1 in 6 (16.4%) L-1 petitions, approving 83.6% of cases filed. More than a third (36.5%) were issued an RFE. Of those issued an RFE, fewer than two thirds (65.1%) were approved.

So, to simplify, 36.5% of all L-1’s were issued requests for evidence (RFE), and 1/3 of those were denied, so if a beneficiary receives an RFE for an L-1, there is a 1/3 chance it will be denied and indeed, over 1 out of 3 L-1 cases receive an RFE.

In the same year, other business petitions had extraordinarily different results: USCIS approved 98% of H-1B petitions and issued RFEs in only 9.6% of the cases; approved 94.6% of O petitions and issued RFEs in 20.7%; approved 93.2% of P petitions and issued RFEs in 19.6%; and approved 91.4% of TN petitions and issued RFEs in 17.1%. USCIS is notorious for issuing lengthy RFE’s on L-1 petitions, particularly on those filed on behalf of owners and top executives or managers of small businesses. Officers often question whether the beneficiary is an executive or manager abroad and will be an executive or manager in the United States. Often no matter what you explain, or document, officers will ask about the person’s qualifications abroad regardless of how well these requirements were documented in the initial petition, and in violation of the USCIS Policy Manual, which states that “[t]he regulations do not require submission of extensive evidence of business relationships or of the beneficiary’s prior and proposed employment


[1] USCIS Policy Memorandum, “L-1B Adjudications Policy,” AILA Doc. No. 15081801, at pages 5–6.

[2] 8 CFR §214.2 (l)(1)(ii)(G)–(L).

[3] See USCIS Policy Memorandum, “Satisfying the L-1 1-Year Foreign Employment Requirement,” (Nov. 15, 2018), AILA

Doc. No. 18112933

[4] See “AILA Practice Pointer: New USCIS L-1 Policy Ushers in Restrictive Interpretation of the One-Year Abroad Requirement,”(Jan. 17, 2019), AILA Doc. No. 19011730

[5] INA §101(44)(A)–(B); 8 CFR §214.2(l)(1)(ii)(D); 8 CFR §214(c)(2)(B).

[6] L-1 Visa Reform Act of 2004, Pub. L. No. 108-447, 118 Stat. 2809 (2004). at SEC 412.

[7] USCIS Memorandum, W. Yates, “USCIS Memo Implementing L-1 Reform Act of 2004,” (July 29, 2005), AILA Doc. No.

05080566.

[8] 8 CFR §§214.2(l)(3)(v) and (vi).

[9] 8 CFR §214.2(l)(1)(ii)(F).

[10] 8 CFR §214.2(l)(4).

[11] 8 CFR §214.2(l)(1)(i).

[12] 8 CFR 214.2(l)(5)(ii)(E).

雇用に基づく非移民ビザの申請の中で最も承認率が低いL-1申請について

L-1ビザの申請は、雇用に基づく非移民および投資家ビザの申請の中で、最も低い承認率となっています。また、L-1申請は、RFE(Request for Evidence)を発行される可能性が最も高い申請でもあります。
2022年度、米国移民局(USCIS)は6件に1件(16.4%)のL-1申請を却下し、申請されたケースの83.6%を承認しています。また、3分の1以上(36.5%)がRFEを発行され、そのうち承認されたのは3分の2以下(65.1%)でした。

まとめると、全L-1申請の36.5%がRFEを発行され、そのうちの3分の1が却下されたことになります。つまり、L-1申請をしてRFEを発行された場合、1/3の確率で却下され、L-1申請の3分の1以上がRFEを受けたのです。

一方、他の雇用ベースのビザ申請の結果は、まったく異なるものとなっています。H-1Bビザの申請については、USCISは全申請の98%を承認し、9.6%にしかRFEを発行しませんでした。Oビザにおいては94.6%を承認し、20.7%にRFEを発行、Pビザは93.2%を承認し、19.6%にRFEを発行、TNビザでは91.4%を承認し、17.4%にRFEを発行しました。在外アメリカ大使館・領事館では、2021年度に92.5%のE-2条約投資家ビザ、及び94.2%のE-1条約貿易家ビザを承認しています。

*各ビザ申請におけるRFE発行率(オレンジ)及び承認率(青)

Chart, bar chart

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L-1ビザにより、米国企業は、エグゼクティブ(L-1A)、マネージャー(L-1A)、または専門知識のある従業員(L-1B)を、米国外の関連企業から米国内の関連企業に一時的に転勤させることができます。関連企業であることの条件については別途確認が必要です。またビザ受益者は、基本的に申請直近の過去3年間のうち1年間、主にエグゼクティブ、管理職、または専門的な知識を要する業務に従事していなければなりません。また、同ビザを用いて、米国外の企業が米国に新しい事務所を開設するため、従業員を米国に派遣することもできます。

規則では、L-1ビザが大企業に限定されないことが強調されています。USCISのポリシーマニュアルに記載された例によると、「経理、販売、倉庫、人事」などの非管理職が外部に委託されていれば、「受益者を含め、1人または2人しか雇用されていない」事業体でもよいことになっています。しかし、私たちの経験上、そのようなタイプのケースは最も承認されにくくなっています。 L-1Aを取得するとEB-1Cのグリーンカード(永住権)を取得できる可能性が高くなります。EB-1Cは第1カテゴリーに属し、より早く、またほとんどの国でスムーズに処理されるため、多くの方がL-1Aを取得しようとするようです。

USCISは、L-1申請、特に中小企業のオーナー、トップエグゼクティブまたはマネージャー職のための申請について、非常に多くの質問状(RFE)を発行することで知られています。多くの場合、受益者が米国外でエグゼクティブまたはマネージャーであり、米国でもエグゼクティブまたはマネージャーになれるかどうかを問われます。USCISポリシーマニュアルに「必要以上にビジネスの関係性や受益者の事前および将来の雇用に関する広範な証拠の提出は要求しない」と記載されているにも関わらず、最初の申請でどれほど丁寧な説明をしたり証拠を提出したりしても、申請者の米国外における役職の十分性を問われることは多いのです。

APPROVAL RATES LOWEST AMONG ALL EMPLOYMENT – BASED NONIMMIGRANT PETITIONS

 L-1 petitions have the lowest approval rate amongst  all employment-based nonimmigrant petitions and investor applications. L-1s are also the most likely to be issued a request for evidence (RFE).

In fiscal year 2022, U.S. Citizenship and Immigration Services (USCIS) denied 1 in 6 (16.4%) L-1 petitions, approving 83.6% of cases filed. More than a third (36.5%) were issued an RFE. Of those issued an RFE, fewer than two thirds (65.1%) were approved.

So, to simplify, 36.5% of all L-1’s were RFE’d and 1/3 of those were denied, so if you receive an RFE for an L-1, there is a 1/3 chance it will be denied and over 1 out of 3 L-1 cases receive an RFE.

Other business petitions have extraordinarily different results: USCIS approved 98% of H-1B petitions and issued RFEs in only 9.6% of the cases; approved 94.6% of O petitions and issued RFEs in 20.7%; approved 93.2% of P petitions and issued RFEs in 19.6%; and approved 91.4% of TN petitions and issued RFEs in 17.1%. Consular posts abroad approved 92.5% of E-2 treaty investor visas and 94.2% of E-1 treaty trader visas in fiscal year 2021.

The L-1 classification enables a U.S. company to temporarily transfer an executive (L-1A), manager (L-1A), or specialized knowledge employee (L-1B), from one of its foreign offices to the United States. The individual must have been working for the foreign entity in a primarily executive, managerial, or specialized knowledge capacity for one year within the preceding three years. The L-1 classification also enables a foreign company to send an employee to the United States to open a new office.

The regulations intimate that L-1s are not limited to large businesses. According to an example in the USCIS Policy Manual, businesses may employ “only one or two people, including the beneficiary,” as long as non-managerial functions, such as “accounting, sales, warehousing, and personnel,” are outsourced. However, our experience has been that those types of cases are the most difficult to be approved.  If you obtain an L-1A, there is a good chance you qualify for the EB-1C green card (permanent residence) so many people want to obtain an L-1A since the EB-1C is part of the 1st category so it is much faster and most countries are not backlogged on EB-1 cases.

USCIS is notorious for issuing lengthy requests for evidence (RFEs) on L-1 petitions, particularly on those filed on behalf of owners and top executives or managers of small businesses. Officers often question whether the beneficiary is an executive or manager abroad and will be an executive or manager in the United States. Often no matter what you explain, or document, officers will ask about the person’s qualifications abroad.  do so regardless of how well these requirements were documented in the initial petition, and in violation of the USCIS Policy Manual, which states that “[t]he regulations do not require submission of extensive evidence of business relationships or of the beneficiary’s prior and proposed employment.”