米国移民局(USCIS)からの以下の発表についてお知らせいたします。
これはEB-1(第3カテゴリー)、または一般にEB-1Cと呼ばれるカテゴリーにとって非常に大きなニュースです。これまで約1年近くかかっていた審査期間が、わずか15日間に短縮されることになります。
また、EB-1C申請とI-485(永住権申請)の同時申請(Concurrent Filing)を希望する方にとっても重要なニュースです。同時申請案件が非常に迅速に審査される可能性があり、永住権を数年ではなく数か月で取得できる可能性があります。
特に、永住権取得を目指すL-1AマネージャーやE-2マネージャーの方々にとって注目すべき変更です。詳細については、ぜひ当事務所までお問い合わせください。
米国移民局の発表は以下の通りです。
米国移民局は、EB-1およびEB-2カテゴリーにおけるI-140(外国人労働者移民請願書)のプレミアムプロセッシング(特急審査)拡大の最終段階を実施します。
新たに特急審査の対象となるカテゴリー
既に提出済みの申請だけでなく、新規(初回)申請にも適用されます。対象となるのは以下のカテゴリーです。
- E13(多国籍企業の幹部・管理職)
- E21(高度な学位保有者または卓越した能力を有し、National Interest Waiver(NIW:国益免除)を申請する者)
I-907の提出
特急審査を希望する申請者は、I-907(プレミアムプロセッシング申請書)を提出する必要があります。
2023年1月30日以降、以下の対象についてI-907フォームによる特急審査申請を受け付けます。2023年1月30日より受付開始
USCISは、以下のケースについてI-907の申請受付を開始します。
- 保留中(Pending)のすべてのE13多国籍企業幹部・管理職申請およびE21 NIW申請
- 新規提出されるすべてのE13多国籍企業幹部・管理職申請およびE21 NIW申請
特急審査拡大の背景と今後の予定
USCISは以前に発表したとおり、移民制度全体の効率向上と負担軽減を目的として、プレミアムプロセッシングの対象を拡大しています。
2023年3月
以下の申請者で、I-765(就労許可申請書)が保留中のケースに対してプレミアムプロセッシングを拡大します。
- F-1学生のOPT(Optional Practical Training:卒業後実務研修)申請
- F-1学生のSTEM OPT延長申請
2023年4月
以下の新規申請にもプレミアムプロセッシングを拡大します。
- F-1学生のOPT申請
- F-1学生のSTEM OPT延長申請に伴う初回I-765申請
各グループの具体的な開始日は、2023年2月に発表される予定です。
今後の予定
USCISは段階的なプレミアムプロセッシング拡大を進める中で、I-539(非移民資格の延長・変更申請書)についても対象拡大を進めています。
現時点では以下を予定しています。
- 2023年5月:保留中のI-539申請を提出している一部の留学生・交流訪問者
- 2023年6月:新規にI-539を提出する一部の留学生・交流訪問者
これらの段階を実施する準備が整い次第、USCISは正式に発表を行います。
また、USCISは法律上の要件に従い、プレミアムプロセッシングの拡大によって、
- プレミアムプロセッシング対象外の申請の審査期間が長くならないこと
- プレミアムプロセッシング対象案件の通常審査に悪影響を及ぼさないこと
を確保しながら運用を進めるとしています。ついては6月に、それぞれ特急審査申請を適用可能にすることを予定しており、実施する準備が整い次第、発表があると思われます。また、この特急審査申請の対象の拡大により、特急審査申請の対象でない申請や、特急審査申請を行わない申請の処理時間が増えることがないよう対応もあるようです。
ご質問やご相談がございましたら、こちらまでお問い合わせください。
【関連ページ】
国益免除(NIW)と EB-2 グリーンカードについて
雇用ベースの永住権申請(Employment Based Immigrant Visa)
この記事を書いた人

弁護士
David Sindell
デビッド・シンデル
ニューヨーク州およびニュージャージー州弁護士。東京にて外国法事務弁護士(外弁)として登録し、米国移民法を専門に31年以上の実務経験を有する。これまでに3万件を超える移民関連案件を手がけ、企業・個人を問わず米国での就労・生活を幅広く支援してきた。
現在は東京を拠点に、英語・日本語・フランス語・タイ語を用いたきめ細かなサポートと、執筆・講演活動を通じた情報発信を行っている。