2026年8月5日、米国市民権・移民業務局(USCIS)は政策アラートPA-2026-05を発行し、USCIS政策マニュアル第1巻の指導方針を改定しました。この改定により、必要な初期証拠が不足している移民特典申請に対し、追加証拠提出要求(RFE)や却下意図通知(NOID)を事前に発行することなく却下できる審査官の裁量権が回復されます。本政策は即日施行され、2026年8月5日以降に提出された申請、または審理中のすべての申請に適用されます。
主要な政策変更:不備のある申請に対する即時却下権限の回復
従来の運用では、必要な初期証拠が不足している場合や記録で資格が立証されていない場合、審査官は原則としてRFEまたはNOIDを発行するよう指導されていました。USCISによると、旧政策は審査期間の長期化やコスト増加を招いただけでなく、就労許可などの付随的利益の確保を目的とした「プレースホルダー(形式的)」または不当な申請を助長していたとのことです。
今回の改定方針は、8 CFR 103.2(b)に基づく現行の規則に沿ったものであり、初回申請時に立証責任がすべて申請者側にあることを強調しています。
- 即時却下の許可: 審査官は、事前にRFEやNOIDを送付することなく、初期証拠の不足や資格立証の失敗を理由に申請を直接却下する完全な裁量権を保持します。
- 裁量によるRFE: 審査官は不足している初期証拠に対してRFEを発行することもできますが、これは標準的な手続ではなく完全な裁量事項となります。
- 一部提出の扱い: 申請者がRFEまたはNOIDに対して提出を行った場合、たとえ不完全な回答であっても、USCISはその提出を記録に基づく最終決定の要請として扱います。
回答期限および国際郵便における期間調整
政策アラートでは、RFE/NOIDの回答期限を規定の最大期間に厳格に一致させています。
- 最大回答期間: RFEの回答期限は最長12週間、NOIDは最長30日間に制限されます。審査官は、より短い期間が適切と判断される場合に12週間満額を与える義務はなく、規定制限を超える延長は認められません。
- 国際郵便猶予期間の廃止: 米国外へ郵送される通知に対し、従来認められていた14日間の追加猶予期間が廃止されました。国内外を問わず、すべての郵送通知には規定で定められた標準の3日間の郵送猶予のみが適用されます。
USCIS政策アラートPA-2026-05は、追加証拠提出要求(RFE)や却下意図通知(NOID)を発行せずに不備のある移民特典申請を即座に却下することを審査官に認めることで、申請手続を大幅に厳格化します。
主要改定内容の要約
- 直接却下権限: 必要とされる初期証拠が不足している場合や法的資格が立証されていない場合、USCIS審査官はRFE/NOIDの必須発行を省略して申請を即座に却下できます。
- プレースホルダー申請の抑止: 優先日の確保や就労許可等の臨時利益の取得を目的として過去に利用されていた、不完全な「プレースホルダー申請」を対象としています。
- 厳格なRFE/NOID回答期限: 回答期間はRFEが最長12週間、NOIDが最長30日と厳格に制限され、規定制限を超える延長は認められません。
- 国際郵便延長の廃止: 米国外に郵送される通知に対する従来の14日間の延長が廃止され、すべての郵送対応に一律で
本方針が厳格に運用された場合、承認する理由がないと審査官が判断した時点で、機械的な即時却下が発生し始めると考えられます。 これにより、申請者が補足証拠を提出することを認めてきた30年以上にわたるUSCISの実務慣行が完全に一変する可能性があります。 今後は、受給者および申請者が審査のために完全な書類一式をUSCISへ提出することが必須となります。
- 拘束力のある一部提出: RFEやNOIDに対する回答の提出は、たとえ内容が不完全であっても、現存する記録に基づいて即時決定を下すよう求める要請を意味します。
申請者における重要なポイント
| 項目 | 従来の慣行 | 新政策 |
| 初期証拠の不足 | 通常、先にRFEまたはNOIDが発行されていた。 | 審査官の裁量により即座に却下。 |
| 国際郵便の回答猶予期間 | カレンダー通り14日間の追加猶予が付与されていた。 | 郵送用の標準3日間のみ加算。 |
| RFE回答期間の柔軟性 | 標準的な12週間の回答期間が提供されていた。 | 最長12週間に制限。より短い回答期間も許容される。 |