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米国労働省、執行強化を推進 H-1b

米国労働省、Project Firewallを開始し、米国の高度熟練労働力を保護

米国労働省は、本日、H-1Bビザの施行強化を目的とした「Project Firewall」の開始を発表しました。これは、雇用主が資格のある米国市民を優先して雇用し、H-1Bビザの不正利用を行った場合に責任を追及することで、高度なスキルを持つ米国人労働者の権利、賃金、雇用機会を守るための施策です。

「トランプ政権は、米国人を置き去りにする慣行を撲滅するという我々の約束を堅持しています。経済的優位性を取り戻すためには、最も価値のある資源—米国労働者—を保護しなければなりません。Project Firewallの開始により、H-1Bビザの濫用を行う雇用主を排除し、我々の労働力を守ることに寄与します」と、労働長官ロリ・チャベス・デレメールは述べています。

また、偽装や濫用を排除し、高度努力職に対して優先的に米国人に雇用を提供することを確実にするため、労働省と連邦機関は協力して取り組みます。法に基づき、労働長官は、官史上初めて調査開始を認証できる権限を行使します。これは、H-1B雇用主に適正な理由が存在する場合に限り、その調査を正式に認証する措置です。
長官認証の調査やその他のH-1Bに関連する調査は、雇用主を責任追及し、米国労働者の権利を守るための重要な手段となります。違反行為が判明した場合、未払い賃金の徴収や民事制裁金の課税、また一定期間のH-1Bプログラムの利用禁止措置などが科される可能性があります。

さらに、労働省は、関連する政府機関と情報共有や連携も進め、米国労働者に対する差別を防止し、法の適正な執行を徹底するために全力を挙げます。
内閣府では、入国政策オフィス、雇用・訓練局、賃金・労働時間局が中心となり、司法省の市民権・人権部門、平等雇用機会委員会(EEOC)、米国市民権移民局と連携してProject Firewallを推進します。

この結果、H-1Bビザを雇用する企業は、法令遵守に関する取り締まりの強化を予想してください。ビザに関する規定の完全遵守を確実にするため、移民弁護士に相談されることをお勧めします。

非移民ビザの面接準備と想定される質問について:ビザカテゴリー別(Eビザを含む)

非移民ビザ申請の審査には、指定された米国大使館または領事館にて対面で行われる面接が必須です。この面接は、領事館がビザ発給に関する法令・規制上の要件(真正な意図、入国的適格性、移民国籍法(INA)および関連規則で定められた適格基準など)を申請者が遵守しているかどうかを評価するための主要な手段となります。

対象となるビザカテゴリーには、B-1/B-2(ビジネス/観光)、F-1(留学生)、J-1(交流訪問者)、L-1(企業内転勤者)、O-1(卓越した能力を持つ個人)、およびEビザ(条約貿易業者・投資家)などが含まれます。各カテゴリーに、申請者は所定の手続き、必要書類の証拠基準、そして資格要件を証明する法令上の基準について理解しておく必要があります。


すべてのビザカテゴリーに共通する準備事項

必要書類の提出:
申請者は、該当する法令・規則の要件を満たすことを証明する書類を面接時に提出し提示しなければなりません。これには通常以下の書類が含まれます。

  • 有効なパスポート(審査時に有効期限が切れていないこと)
  • フォームDS-160確認ページ
  • 面接予約確認書
  • カテゴリー別の補足書類(本国との結びつき、経済力、渡航目的の証明など)

面接準備:
申請者は自身の経歴、訪問目的、滞在期限満了後の米国出国の意志について詳しく説明できるよう準備してください。これは非移民意向(INA § 214(b))の法的要件に沿ったものでなければなりません。

言語能力:
コミュニケーション能力は非常に重要です。在日米国大使館や領事館の審査官やスタッフには日本語と英語を話す者もいますが、面接に臨む際には高い英語力を備えることを推奨します。英語での十分な会話能力は、信用性と総合的な適格性の判断に影響を与える可能性があるためです。


ビザ区分別 想定質問と審査ポイント

B-1/B-2(ビジネス/観光ビザ)

法的基準:
移民法INA § 214(b)の規定に基づき、申請者には母国との経済的・社会的・家族的結びつきを証明し、確実に帰国するという非移民ステータスであることを立証する責任があります。

想定される質問例:

・ご自身のビジネス・旅行の具体的な目的と、それが移民法INA § 214(b)の規定にどのように適合するかを詳細にご説明ください。
・居住地または居住国との実質的な結びつき(経済的、社会的、家族的)を証明できる証拠として、どのようなものを提出できますか?
・現在の雇用状況と職務内容について教えてください。
・本国に所有する不動産や資産はありますか?
・アメリカ滞在の期間はどのくらいですか?
・親族や知人を訪問されますか?詳細を教えてください。
・滞在期間中に就労または雇用活動を行う予定はありますか?(無許可での就労意志と解釈され、不適法となる可能性があります。)
・滞在期間中の費用はどのように賄いますか?

短期出張・商用ビザ(B-1)・短期観光ビザ(B-2)についてはこちら


F-1(留学ビザ)

法的基準:
申請者は、認定された教育機関からの受入証明を得ていること、留学期間中の資金を十分に賄える財政的余裕があること、及び、修了後に帰国する意思を持っていることを証明しなければなりません。

想定される質問例:
・入学を許可した教育機関と、専攻の内容を教えてください。
・この学習活動は、ご自身のキャリアや個人的な成長にどのように役立ちますか。
・授業料や生活費を賄うための資金証明書類(8 CFR § 214.2(f)に準拠)を持っていますか。
・過去に海外または米国の教育機関で学習した経験はありますか?詳細を教えてください。
・修了後のキャリアプランや帰国の意志について教えてください。
・同行する扶養家族はいますか?いる場合、その方のステータスや同行目的についてお聞かせください。

学生・留学ビザ(F-1/M-1)についてはこちら


J-1(交流訪問者プログラム)

法的要件:
申請者は、指定された団体の主催するプログラムに参加していること、必要な資金を確保していること、文化・専門的交流の目的に沿った計画であることを証明しなければなりません。

想定される質問例:
・スポンサー団体やプログラムの範囲を示す証明書類を提出してください。
・交流期間中に具体的にどのような活動を行いますか。
・この交流がご自身の専門・学術的な活動にどのように役立ちますか。
・手当や報酬を受け取る予定はありますか?ある場合、その内容を教えてください。
・プログラム修了後の長期的な計画についてお聞かせください。

J-1 ビザについてはこちら


L-1ビザ (企業内転勤者)

法的基準
L-1ビザは、過去3年間のうち少なくとも1年間継続して米国外の関連企業に雇用され、米国において管理職、役員、または専門的知識に基づく業務に従事するために米国内に入国することを目的としたビザです。法的基準は、移民法第101条(a)(15)(L)項に定められています。

サブカテゴリーと条件:

  • L-1A 管理職または役員など上級職に就いている者。 
  • L-1B 企業にとって不可欠な専門知識を有する従業員。

面接でよく聞かれる質問例

  • 米国外の企業と米国企業の関係性について、組織構造や所有関係も含めて説明してください。
  • これまで何年間、その米国外の企業に勤めており、どのような役割を果たしていますか。
  • 現在の職務内容は何ですか? また、その職務は米国での職務とどのように関連していますか。
  • 管理職・役員として勤務する(L-1A)ことを希望していますか?あるいは専門知識を有するスペシャリストとしての従事を志望していますか(L-1B)?
  • 給与明細、雇用証明書、組織図など雇用歴を証明できる書類を提出してください。
  • 米国オフィスでの業務内容と、ご自身の役割について説明してください。
  • 過去の雇用が、移民法 INA§214(c) に基づくこの転勤にどのように適合するか説明してください。
  • 同じ雇用関係において過去に米国ビザを取得したことはありますか?

必要な証明書類

  • 米国外企業での雇用主による職務内容および雇用期間を記載したレター
  • 米国外企業と米国企業の関係性を証明する書類(例:定款、組織図)
  • 雇用期間と役割を証明する書類(給与明細、税務書類など)
  • 管理職または専門知識を有する役割を証明する資料

法的基準および証明責任

申請者は、米国での職務が管理職、役員、または専門的知識を有する役割に該当すること、および、申請前の3年間のうち少なくとも1年間、外国企業での勤務が継続していたことを証明しなければなりません。

L-1ビザについてはこちら


E-1ビザ(条約貿易者)

法的基準:

  • 相当量の貿易:貿易は量・頻度・金額において相当規模であり、重要かつ継続的であることを示す性質でなければならない。
  • 米国と条約国間の主たる貿易: 貿易の大部分は両国間で行われているべきである。

よく聞かれる質問と回答へのアドバイス:

1. 米国との貿易の内容は?

申請者は、関与する商品またはサービス、取引の頻度、および貿易活動の範囲を明確に説明する必要があります。

2. 貴社の取引が移民国籍法(INA)規則上の「相当な」要件を満たす根拠は?

申請者は、取引量が法的基準(数量・金額・頻度に基づく解釈可能)を満たすことを説明する必要があります。

3. 取引量と頻度を証明する書類(例:請求書、出荷記録、契約書)を提出してください。

添付書類は取引の継続性と相当性を裏付けるものでなければなりません。

4. 貿易業務において、管理職または監督職として従事していますか?

該当する場合、役割と責任レベルについて説明してください。

5. 貴社またはご自身の貿易活動への関与について説明してください。

自身の役割が実施されている貿易と直接関連している点を強調してください。

6. 米国における貿易活動を管理または監督しますか?

貿易業務を管理または指揮する能力を証明できる準備が必要です。

7. 貴社の貿易は、相当な金銭的価値を有する商品またはサービスを含みますか?

金銭的規模を示す財務書類および貿易記録を提出してください。

8. 貴社の貿易取引のうち、米国と母国間の取引が占める割合はどの程度ですか?

米国との貿易の二国間的性質および重要性を説明してください。

E-1ビザ(条約貿易業者ビザ)についてはこちら

E-2ビザ (条約投資家)

法的基準

E-2ビザの承認は、申請者が以下の法定および規則上の要件を満たしていることを証明できるかどうかにかかっています。主な基準は次の通りです。

1. 資本投資

申請者は、米国内に所在する bona fide(本物の)企業に対し、相当額の資本投資が既に行われている、または進行中であることを証明しなければなりません。この投資は、確定済みであり、事業の失敗に伴う損失リスクを負うものでなければなりません。

2. 投資の「実質性」

投資額は、企業の総コストに比して「実質的」であるか、または企業が合理的に生み出すと見込まれる収益の割合に応じて相当の額である必要があります。規制の指針では、「実質的」の解釈は文脈により異なりますが、一般的には、投資者のコミットメントと企業の運営能力を確保するのに十分な額である必要があります。

3. 実体のある企業

事業は、単なる受動的または投機的な投資ではなく、実際に商品やサービスを提供し、商業実体として実在し活動し、運営されているものでなければなりません。利益を生み出す能力またはその見込みを有している必要があります。

4. 経営・運営における支配権

投資者は、企業の発展および経営を主導するために入国する必要があり、そのためには少なくとも企業の50%以上の所有権を持つか、管理職やその他の企業権限を通じて運営上の支配権を有することを証明する必要があります。


法的基準の詳細

  • 投資額:
    固定の金額基準はないが、企業の総コストに見合った金額、または企業が成功し得ること、または実質的な事業であることを証明できる十分な額である必要があります。
  • 投資のリスク:
    投資資金はコミットされ、損失リスクに晒されているべきです。つまり、単なる帳簿上の投資や貸付ではなく、実際に支出されるか、企業に不可逆的にコミットされている状態を指す。
  • 資金の出所:
    申請者は投資に使用された資金の合法的な出所と経路を立証する必要があります。例えば、銀行取引明細書、送金記録、取引履歴などが重要です。
  • 事業の開発と方向性:
    申請者の役割は、事業の開発と指揮に集中している必要があり、受動的な投資は認められません。
  • 実在性と運営状況:
    事業は実在し、真正であり、積極的な事業活動を行い、収益や利益を生み出す能力を有している必要があります。

面接でよく聞かれる質問と証明資料

申請者は面接に向けて詳細かつ信頼性のある回答を準備し、それを裏付ける証拠資料を用意する必要があります。

1. 米国内で行ったまたは進行中の投資内容について具体的に説明してください。

説明すべき内容:

  • 投資の内容と範囲(具体的な金額や投入済みの資金など)を明確に説明してください。 
  • 投資が新規事業か既存の事業かを説明してください。 
  • 現在の投資の状況(例:資金移動済み、資産購入済み、事業設立済み)を説明してください。

証拠資料:

  • 資金移動を示す銀行明細書 
  • エスクロー預託契約書 
  • 購入契約書またはリース契約書 
  • 事業登録証または営業許可証

2. 事業の内容、総コスト、投資段階について説明してください。

説明すべき内容:

  • 内容(小売、製造、サービス、フランチャイズなど)について包括的な説明をしてください。
  • 事業の総見積もりまたは実際の費用、立ち上げ費用、設備、在庫、運営経費を含めて説明してください。
  • これまでに発生した費用額と、残りの必要額を説明して下さい。

証拠資料

  • 事業計画書および実現可能性調査書 
  • コスト見積書および財務計画書 
  • 購入品の請求書および領収書

3. 事業の総コストはどれくらいであり、ご自身の投資額はそのうちどの程度に相当しますか?

説明すべき内容:

  • 投資額が企業の全体資本ニーズにどのように貢献するか詳細に説明してください。 
  • 「実質的」の概念を、投資額と総資本金または予想される収益と比較して解釈してください。 
  • ご自身の資金が、総スタートアップコストまたは運営コストの中でどのくらいの割合を占めているか明確にしてください。

証拠資料:

  • 公式の事業予算及び資金調達に関する書類 
  • 詳細な財務諸表 
  • 出資または資金拠出に関する契約書

4. 財務諸表、銀行明細書、エスクロー預託証明書、または購入契約書などの資料を提出してください。

提出資料例:

  • 資金の合法的かつ追跡可能な出所を証明する銀行記録や送金履歴 
  • 不動産や資産を取得した契約書、売買契約書、リース契約書 
  • 企業の運営を証明する事業登録証明書

E-2ビザ (条約投資家ビザ)についてはこちら

米国国務省、非移民査証(NIV)の第三国処理に関する規定変更について

2025年9月6日付けで、米国国務省は非移民査証(NIV)の面接手続に関する大幅な変更を発表し、明確に第三国処理を制限する方針を示しました。これは、バイデン政権下において各国の領事館等が引き続き第三国に居住または国籍を有しない申請者からの査証申請を受理していた従来の方針から、重要な政策転換となります。

第三国処理とは何か

第三国処理とは、申請者が申請国の国籍または居住者ではないにもかかわらず、現地の米国領事館・大使館に査証を申請することを指します。例えば、日本国籍者がドイツ滞在中にフランクフルトの米国大使館で米国査証を申請するケースなどが該当します。従来は、世界各地の領事館等がこれらの申請を受理し、ビジネスや観光、その他の目的で渡米や就労のための渡航調整を円滑に行うことが可能でした。

政策の即時発効と公式指針

今回の規定は即日適用され、米国国務省は、全ての非移民査証申請者に対し、自国または法的居住国にある米国大使館または領事館での面接予約を行うことを推奨しています。新たな制限により、従来広範に許容されていた第三国での査証申請は基本的に禁止され、例外的措置を除いて適用されます。

米国国務省外務員制度(FAM)第9章FAM 401.9 Nに基づき、申請者は原則として自国または居住国の在外公館にて査証申請を行う必要があります。ただし、特別な事情がある場合には例外が認められるケースもあります。この方針は、米国の査証審査の安全性強化と一貫性の維持を目的としています。

査証処理の指定地点については、[こちら]にて一覧が公開されています。

申請者向けの重要ポイント

  • 居住証明:居住申告に基づき自国以外の国で申請する場合、申請地国における居住関係を証明する公式書類の提出が必要です(FAM 9 FAM 402.2参照)。 
  • 審査の厳格化:第三国で面接を行う場合、行政審査や追加の書類提出要求、処理時間の長期化が見込まれます。 
  • 予約の遅延と取扱期間:領事館は、ビザ申請の予約待ち時間および処理期間が大幅に延長される可能性を予告しています。 
  • 申請料の不返還:申請料は、一度支払った場所でのみ返金不能であり、他の在外公館への移行や返金は不可です。 
  • 既存予約の取り扱い:既に予約済みの面接については、基本的に継続されるケースが多いものの、やむを得ない場合は取り消しになる可能性もあります。

例外および制限事項

この規制は厳格ですが、緊急人道的理由や医療緊急時、重要な外交政策上の理由においては例外措置が検討されることがあります(FAM 9 FAM 403.7)。また、A、G、C-2、C-3、NATOビザ、外交・公用ビザおよび国連本部協定に基づく渡航者については、対象外です。

計画および事業運営への影響

雇用主およびビザ申請者は、十分な時間を確保して事前に計画を立てることが重要です。特に、適切な在外公館での面接予約を円滑に行うためや、処理遅延に備えるために、早期の準備が求められます。さらに、申請者の出国や帰国に伴うビザスタンプ取得のために、海外滞在期間が延長される可能性も考慮し、必要な準備を進める必要があります。

この政策の転換は、ビザ申請において早期の戦略的計画の重要性を強調しており、企業主導の調整体制を整えることによって、米国の移民手続きの変化に適切に対応していく必要性を示しています。

米国大使館における面接免除の廃止

AILA(米国移民弁護士協会)からの通知についてお知らせします。

2025年7月25日、米国国務省(DOS)は、2025年9月2日より施行される面接免除制度の大幅な見直しを発表しました。この改定により、面接免除の対象が縮小され、ビザ申請者の大多数が面接免除の対象外となります。

【変更点】

  • 多くのビザカテゴリー(E-1、E-2、F-1、H-1B、J-1、L-1、O-1等、以下に記載のないものを含む)において、対面による面接が義務付けられます。再申請や更新においても面接免除措置は廃止されます。 
  • 14歳未満および79歳以上の申請者についても、対面での面接が義務付けられます。

【引き続き面接免除の対象となる者】

  • B-1、B-2、B1/B2ビザまたは国境通過カード (“Border Crossing Card/Foil”) を更新する申請者に対しては、次の条件を満たす場合に面接免除措置が引き続き適用されます:
    • 前回申請したビザの失効日から12か月以内に申請する場合。 
    • 前回申請したビザの発行時に18歳以上であった場合。 
    • 国籍を持つ国または居住地国にて申請する場合。 
    • 過去にビザ申請を拒否されたことがない(ただし、その拒否が覆されたまたは免除された場合を除く)場合。 
    • 明らかなまたは潜在的な不適格要件に該当しない場合。
  • A-1、A-2、C-3、G-1、G-2、G-3、G-4、NATO-1からNATO-6、TECRO E-1、ならびに外交・公用ビザ申請者については、引き続き面接免除の対象となります。
  • 領事官は、必要に応じて、個々のケースごとに理由を問わず、対面での面接を要求する場合があります。

【施行日】

  • 2025年9月2日より新制度が適用されます。

【運用への影響】

  • 大使館や領事館のとりわけ需要の高い拠点においては、ビザ面接予約の待ち時間や審査が長引くことが予想されます。
  • 過去の申請履歴に問題がない更新申請者であっても、対面での面接が必要となることを、申請者が知っておく必要があります。 
  • B-1/B-2ビザの申請資格を持っている方が面接免除の対象となるためには、既存の条件に加え、申請者は国籍を持つ国または居住国の大使館・領事館で申請を行う必要があります。 
  • 申請者は、各大使館・領事館のウェブサイトで、最新の申請条件や手続きについて確認することを強くお勧めします。

2026年度H-1B初回キャップ登録選考プロセスに関する最新情報

USCIS(米国移民局)よりH-1B選考に関する発表がありましたので、以下のとおりお知らせいたします。

2026年度H-1B初回登録選考プロセスが完了しました
公開日:2025331

米国移民局(USCIS)は、2026年度のH-1B年間枠(H-1Bキャップ)の割当て上限数に達する電子登録を初回登録期間中に受理したことをお知らせいたします。この登録には、米国修士号枠(マスターズキャップ)も含まれています。適切に提出された登録に基づいて、必要な数の受益者が無作為に選定され、選ばれた受益者全員に対してH-1Bキャップ対象の申請を提出する資格があることを通知しました。登録者のオンラインアカウントには、登録状況が表示されます。詳細については、H-1B電子登録プロセスのページをご覧ください。

2026年度のH-1Bキャップ対象申請(マスターズキャップ対象申請を含む)は、選ばれた受益者のために、有効な登録に基づき、2025年4月1日よりUSCISに対して提出することができます。選ばれた受益者の登録を持っている申請者のみが、2026年度のH-1Bキャップ対象請願書を申請することができます。H-1Bキャップ対象申請は、該当する選考通知書に示された提出期間内までに提出場所 (移民局が指定する申請場所)またはオンライン上のmy.uscis.govに提出されなければなりません。H-1Bキャップ対象申請の提出期間は、少なくとも90日間で、申請者は、2026年度H-1Bキャップ対象申請書に選考通知のコピーを添付しなければなりません。また、申請者は、受益者を特定するために、登録時に提示された有効なパスポートまたは渡航証明書を提出する必要があります。有効な登録に基づいて選ばれた受益者の申請を行う申請者は、依然として申請承認のための適格性を証明する証拠を提出するか、その他の方法で資格を証明しなければなりません。これは、登録および選考は、H-1Bキャップ対象申請の提出資格にのみ関連しているからです。

今後、USCISから実際の申請数および選考結果が発表される予定です。続報をお待ちください。

米国市民権移民局(USCIS)によるシニアITシステムエンジニアのH-1B延長申請の承認

この度、米国市民権移民局(USCIS)によるH-1B専門職ビザの承認が下りました。ビザ受益者はインド国籍者で、2018年以来H-1Bステータスで会社に勤務しており、組織にとって貴重な人材であることを一貫して証明してきました。このケースにおいては、ビザ受益者は仕事の責任範囲に大きな変更がなく、昇進しました。この承認により、ビザ受益者の滞在がさらに3年間確保され、継続して米国で働くことが可能になりました。

シニア・テクニカル・アカウント・マネージャーのH-1B延長申請が移民局より承認されました

この度、米国移民局(USCIS)よりH-1B専門職ステータスが認可されました。中国国籍を持つビザ受益者は、2019年よりH-1Bステータスでこの会社に雇用されており、一貫して組織にとって貴重な人材であることを証明してきました。このケースでは、米国での職務に大きな変更がないまま、ビザ受益者の役職が更新されました。この承認により、ビザ受益者はさらに3年間の米国滞在が延長され、米国での貴重な雇用を継続することができます。

米国移民局(USCIS)による副社長兼エンジニアリング担当のH-1B雇用主変更申請の承認

この度、銀行および金融サービス業界で働くエンジニアリング担当副社長のH-1Bステータスの雇用主変更申請が承認されました。応用科学の優等学士号を持つビザ受益者は、エンジニアリング技術やコンピュータ・プログラミング、ソフトウェア開発、数学の幅広い知識が豊富です。この方はカナダ国籍者で、2022年から米国で働いています。最近、雇用主が変わり、H-1Bステータスだけでなく、家族のためのH-4ステータスも取得しました。この承認により、ビザ受益者とその扶養家族の米国における3年間の長期滞在が保証されました。

トランプ再選に伴うH-1Bおよび家族ベースのビザについて

H-1Bビザプログラムおよび家族ベースの移民政策は、アメリカの移民に関する議論において重要なテーマとなっています。特に、ドナルド・トランプ大統領の任期中および再選キャンペーンにおいてその傾向が顕著でした。これらのビザカテゴリーの影響を理解することは、移民、企業、政策立案者にとって不可欠です。

H-1Bビザプログラム

H-1Bビザプログラムは、アメリカの雇用主が専門職において外国人労働者を一時的に雇用することを許可します。これらの職種は通常、IT、エンジニアリング、医学、金融などの分野において専門知識を必要とします。トランプ政権下では、H-1Bプログラムはさまざまな課題に直面し、移民管理の強化を目的とした変更が行われました。

  1. 政策の変更: トランプ政権は、H-1B申請に対する精査を強化するための政策を実施しました。これには、賃金および資格に関する規則の厳格な遵守が含まれます。その目的は、雇用主がアメリカ人労働者に取って代わるためにこの制度を利用するのではなく、むしろ国内で補充できないポジションを埋めるためにこのH1-Bプログラムを使用していることを明確にすることでした。この傾向は新しい政権下でさらに続くことが予想されます。
  2. 雇用主への影響: 多くのアメリカ企業、特にハイテク産業はH-1B労働者に大きく依存している一方で、監視の強化は申請プロセスの遅延とコストの増加につながりました。雇用主は、グローバル市場において人材確保能力について懸念を示しています。ハイテク業界があまり影響を受けないことを願うばかりですが、エロン・マスク氏がビジネス移民に与える影響やトランプ氏の決定によるものと思われます。
  3. 潜在的な影響: スティーブン・ミラー氏や他の強硬な移民反対派が率いるトランプ政権は、H-1Bプログラムによる技能移民の制限を引き続き主張することは間違いありません。賛成派はこれがアメリカの雇用を守ると主張する一方、反対派は技術革新や熟練した外国人労働者に依存する産業の成長を阻害する可能性があると主張しています。

家族ベースのビザ

家族ベースの移民は、アメリカ市民および合法的永住権保持者が親族を移民としてスポンサーすることを可能にし、アメリカの移民政策の重要な原則である家族の結束を促進します。

  1. 改革と制限: トランプ政権下では、家族ベースの移民制度を大幅に見直そうとする取り組みがありました。同政権は、家族ビザ制度を配偶者および未成年の子供のみに制限することを提案し、より広範な家族再会のオプションを実質的に削減しました。この変更により、家族ベースのビザの数が大幅に削減され、能力ベースの移民制度に優先順位が移ることになります。
  2. 国民感情と政治的議論: 家族ベースのビザが見直される可能性が出てきたことで、移民改革に関する議論に火がつきました。家族ベースの移民を支持する人々は、社会の安定と移民家族の精神的な幸福のためにその重要性を強調し、反対する人々は、家族のつながりよりも技能を優先する、より実力主義的なアプローチを主張しています。
  3. 地域社会への影響: 家族ベースのビザ政策が変更されれば、移民人口の多い地域社会が混乱する可能性があります。家族は長期にわたって離ればなれになり、精神衛生から移民とその家族の経済的貢献まで、あらゆることに影響を及ぼす可能性があります。

まとめ

トランプ政権が2025年1月初日から移民制度改革に照準を合わせる中、H-1Bビザプログラムと家族ベースの移民政策の将来は不透明なままです。同政権が移民の流れを厳格化し、実力主義にシフトすることを公約していることは、米国の移民戦略における重要な軸となるものです。企業、家族、擁護団体を含む利害関係者は、これらの変更がアメリカの経済や社会構造に与える潜在的な影響に頭を悩ませています。

これらのビザ・カテゴリーをめぐる議論は、世論、経済状況、選挙までの政治情勢に影響されながら、今後も進展していくでしょう。トランプ大統領の政策が移民社会と米国の労働市場に永続的な影響を与えることは間違いないと言えます。

2025年向けH-1Bレギュラーキャップビザの第二次無作為抽出が完了

2025年向けH-1Bレギュラーキャップビザの第二次無作為抽出が完了
毎年、米国で就労するためにH-1Bビザを取得しようとする人の数は、取得可能なH-1B就労ビザの数を上回っています。米国への就労を希望する熟練労働者や高学歴の労働者にとって可能な限り公平な制度とするため、米国移民局(USCIS)は、年間65,000件のレギュラー・キャップ・ビザを取得しようとする労働者を対象に無作為抽選を行っています。また、上級学位免除(修士キャップ)で取得できる2万人のビザについても無作為抽選を行っている。
最初の抽選で2万人分のビザを取得することができましたが、2025年申請用の65,000人のレギュラーキャップビザは最初の抽選では取得できませんでした。一回目の抽選で定員を満たせなかった場合、USCISは二回目の抽選を行い、まれに三回目の抽選を行うこともあります。H-1Bビザの二次抽選が行われ、当選した従業員に対してH-1Bキャップ対象請願書を提出する資格があることを知らせる通知が、間もなく請願書を提出する雇用主の元に届くはずです。
H-1Bキャップ・サブジェクト請願書を提出するには、米国内の各地域の正しい提出場所に送付する必要があります。https://www.uscis.gov/i-129-addresses、またはmy.uscis.govからオンラインで提出することができます。また、抽選に当選した場合のみ、H-1Bキャップ対象請願書を提出する資格が与えられます。請願書を提出する雇用主は、既存の法律や規則に基づいて適格性を立証する必要があります。この件に関する詳細は、H-1B電子登録プロセスのページをご覧ください。
手数料の更新

  • 今年2024年4月1日より、USCISはほとんどの申請および請願書に必要な料金を調整し、非移民労働者の請願書も更新しました。2024年4月1日に更新された料金に満たない請願書は受理されません。
  • 早期移民手続きをご希望の場合は、2024年2月26日よりインフレ調整された追加料金で、15営業日の手続き期間を保証するプレミアム・プロセッシングを申請することができます。2024年2月26日以降の消印がある請願書に適切な料金が支払われていない場合、プレミアムプロセスは却下され、申請料金は返却されます。