米国移民局による不正防止審査の実施

2018年6月28日、移民局のオンブズマン・ジュリー・カークナー氏は米国移民局が複数の申請タイプの審査に遅れが生じていることを認める一方で、不正申請を防止する審査の強化に関する最新の定例報告書を議会に公表しました。

なお、オンブズマン氏の事務所は独立した企業体で議会によって創立され、その創立目的は、移民申請に関する方針の変更や申請者の援助を促進することです。

不正防止審査の現地調査の強化について

2017年、移民法上の不正・偽証申請および国家安全保障・公安に関わる問題を調査する移民局の組織FDNS(Fraud Detection and National Security Directorate)は、“リスクに基づく” 不正防止へ事業の中心を移行しました。つまり、FDNSは、Targeted Site Visit and Verification Programと呼ばれる新しい現地調査と検証プログラムの施行のもと、不正リスクの高い企業や雇用主の現地調査(監査)の施行を以前より更に強化するということです。アメリカ移民局の公式ウェブサイトによると、不正リスクが高いと見なされる対象は以下が含まれます。

  • 総社員数のうち、アメリカ人労働者に対してH-1Bを保持する従業員の割合が多い企業(いわゆるH-1B-dependent employer)による申請
  • 基本的な事業情報が市販データから認証出来ない企業による申請
  • H-1Bによる雇用の場所が第三者機関であるなどオフサイト雇用に基づいた申請

上記に当てはまる企業は審査の対象としてFDNSによるランダムの抜き打ち審査(監査)の対象となる可能性があるでしょう。現地調査の対象となるビザの種類にはH-1B、L-1AとL-1Bが含まれます。

なお、この不正防止審査の強化に対応するため、FDNSは2012年の職員数756名から2018年現在で1548名と職員数が2倍以上に増加したとのことです。

最後に、この定例報告書によると、不正防止審査の効率性を図るため、米国移民局はケース管理を完全デジタル化する必要性があるとも記されています。